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レモンバームを植えてはいけない理由は?こぼれ種の対策と地植え・鉢植えの育て方

2024年6月3日

爽やかなレモンの香りで、ハーブティーや料理に人気のレモンバーム。育ててみたいと思って調べると、「植えてはいけない」という言葉を目にして不安になった方もいるのではないでしょうか。

そう言われる主な理由は、レモンバームの繁殖力にあります。ただし、その増え方の正体を正しく理解すれば、対策はそれほど難しくありません。実際、ポイントを押さえれば地植えでも鉢植えでも十分に楽しめるハーブです。

この記事では、レモンバームが「植えてはいけない」と言われる理由を正確に整理したうえで、増えすぎを防ぐ具体的な対策、増えてしまったときの減らし方、そして後悔しないための育て方を解説します。

レモンバームとは

レモンバームは、シソ科コウスイハッカ属(メリッサ属)に属する多年草のハーブで、学名は Melissa officinalis、和名はコウスイハッカ(香水薄荷)です。南ヨーロッパ・地中海沿岸が原産で、レモンに似た爽やかな香りが特徴です。

この香りは、シトラールやシトロネラールといった成分によるもので、リラックス効果や抗菌作用があるとされ、蚊などに対するおだやかな虫除けにも使われます。レモンバームは、料理やデザートの風味づけ、ハーブティー、アロマなどに幅広く利用され、消化を助けたりストレスをやわらげたりする効能も古くから知られてきました。

ちなみに、属名の「メリッサ」はギリシャ語で「ミツバチ」を意味します。後ほど触れるように、レモンバームがミツバチを引き寄せる性質と関係する、由緒ある名前です。丈夫で育てやすく、初心者にも親しまれているハーブですが、一方で「植えてはいけない」という声もあります。次の章で、その理由を見ていきましょう。

レモンバームが「植えてはいけない」と言われる理由

レモンバームが「植えてはいけない」と言われるのは、主に次の理由からです。

  • こぼれ種でよく増え、放置すると庭に広がる
  • 広がると周囲の植物の生育を妨げることがある
  • 花の時期にミツバチが寄ってくる

こぼれ種でよく増え、放置すると庭に広がる

レモンバームの繁殖力が強いと言われる最大の理由は、こぼれ種です。初夏に咲いた花が種をつけ、それが地面に落ちたり風で飛んだりすると、翌年あちこちから芽を出します。植えた覚えのない場所から急に生えてくるのは、このためです。

ここで誤解されやすいのですが、レモンバームはミントのように地下茎を旺盛に伸ばして広がるタイプではありません。同じシソ科のミント(Mentha属)は地下茎を四方八方に伸ばして爆発的に増えますが、レモンバームは株を中心に多少広がる程度で、地下茎の伸びはおだやかです。つまり、レモンバームが増える主な原因は「地下茎」ではなく「こぼれ種」であり、ここを理解しておくと対策がぐっとシンプルになります。花を早めに摘んで種を作らせなければ、広がりは十分にコントロールできるのです。

広がると周囲の植物の生育を妨げることがある

こぼれ種で増えたレモンバームを放置すると、株がこんもりと茂って周囲の草花の生育スペースや日光を奪い、特に背の低い植物が育ちにくくなることがあります。また、種が隣家の敷地に飛んで芽を出すと、思わぬ近隣トラブルにつながることもあります。これらはいずれも「種をこぼさない」ことで防げる問題です。

花の時期にミツバチが寄ってくる

レモンバームは、属名の由来どおりミツバチが好むハーブです。初夏に咲く小さな白い花には、蜜や花粉を求めてミツバチが集まります。ハチが苦手な方や、小さなお子さん・アレルギーのある方がいるご家庭では、花の時期に注意したいポイントです。

ただし、栽培者からは「実際にはそれほど多く来ない」という声もあり、花が咲く前に摘み取ってしまえば気にならないことがほとんどです。後述するように、ミツバチが来ることは家庭菜園ではメリットにもなります。

レモンバームを地植えする際の注意点

レモンバームは、増え方の特徴さえ押さえれば地植えでも育てられます。地植えにする場合は、次の点に気をつけましょう。

まず、株がある程度横に茂ることを見込んで、他の植物との間隔を十分に空けて植えます。背の低い草花のすぐそばは避けると安心です。そして最も大切なのが、花が咲いたら種ができる前に摘み取ること。これだけで、こぼれ種による予期しない広がりを大きく防げます。

スペースが限られている場合や、増やしたくない場合は、無理に地植えにせず、次に紹介する鉢植え・プランター栽培を選ぶのが確実です。

レモンバームが増えすぎないための対策

レモンバームの広がりを抑えるには、次の2つが基本です。

  • 鉢植え・プランターで育てる
  • 花を早めに摘んでこぼれ種を防ぐ

鉢植え・プランターで育てる

増やしたくないなら、鉢植え・プランター栽培が最もおすすめです。根の広がりも種の落下範囲も限定でき、置き場所を移動できて収穫もしやすいという利点があります。鉢は深さ15cm程度以上のものを選び、鉢底石と鉢底ネットで水はけを良くしてから、水はけの良い培養土やハーブ用土を入れます。

苗を複数植える場合は、株間を20〜30cmほど空けて風通しを確保しましょう。なお、鉢を土の上に直接置くと、鉢底から根が地面に伸びたり、こぼれ種が地面で発芽したりすることがあります。増やしたくない場合は、鉢を台やすのこ、コンクリートの上などに置くと安心です。

花を早めに摘んでこぼれ種を防ぐ

前述のとおり、レモンバームが増える主な原因はこぼれ種です。花が咲く前、または咲いたら早めに花を摘み取ることで、種ができるのを防ぎ、増えすぎをしっかり抑えられます。摘んだ花や葉はハーブティーや料理に使えるので、無駄にはなりません。花を摘むことは株の体力の消耗を防ぎ、葉の香りを保つことにもつながります。

増えすぎたレモンバームを減らす・駆除する方法

すでに増えてしまった場合も、レモンバームはミントほど駆除は難しくありません。地下茎が深く広がっていないため、株ごと掘り取ることが可能です。

減らしたいだけなら、刈り込みばさみで地上部を切り戻し、花は必ず種になる前に切り落として、これ以上こぼれ種が増えないようにします。完全に取り除きたい場合は、株を根ごと掘り上げます。根の一部が残ると再び芽吹くことがあるため、できるだけ根を残さないように抜き取りましょう。大株になると掘りづらくなるので、不要と感じたら早めに対処するのがコツです。どうしても手に負えないときは除草剤という手段もありますが、周囲の植物にも影響するため最終手段と考え、慎重に使ってください。

レモンバームを上手に育てるポイント

レモンバームは丈夫で育てやすいハーブですが、いくつかのコツを押さえるとより元気に育ちます。

用土

水はけと保水性のバランスが良い土を好みます。ハーブ用土や市販の培養土(水はけの良いタイプ)を使うか、自作する場合は赤玉土・腐葉土・パーライトを6:3:1の割合で混ぜ合わせると良いでしょう。弱アルカリ性〜中性の土が適しています。地植えの場合は、植え付けの2週間前に苦土石灰をまいて耕し、1週間前に堆肥と肥料を加えて再度耕しておくと生育が安定します。

場所選び

日当たりの良い場所を好みますが、真夏の強い直射日光は苦手です。強い日差しに長時間さらされると、葉が茶色く葉焼けしたり、硬くなったりすることがあります。日中に少し陰る場所や、木漏れ日が差す明るい半日陰が理想的です。前述のとおり、増やしたくない場合は他の植物と距離を取れる場所を選びましょう。

種まきの時期と方法

発芽適温は約20℃で、種まきは春(3月中旬〜5月中旬)または秋(9〜10月)が適しています。種は小さく、光を受けて発芽する好光性種子なので、育苗ポットに湿らせたハーブ用土を入れて種をまき、土はごく薄くかぶせる程度にします。直射日光を避け、土が乾かないように管理すると、10〜14日ほどで発芽します。

水やりと肥料

水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと行います。鉢植えは鉢底から水が流れ出るくらいまで与えましょう。乾燥しすぎると葉が黄色くなったり硬くなったりするため、適度な湿り気を保つことが大切です。一方で過湿は根腐れの原因になるので、水のやりすぎにも注意します。肥料は生育期(春〜初夏)に、緩効性肥料を株元に施すか、液体肥料を1〜2週間に1回程度与えると良いでしょう。

レモンバームが茶色く枯れる主な原因

葉が茶色くなる場合、多くは葉焼け(強い直射日光)、水切れ、根腐れ(過湿)、肥料の与えすぎのいずれかが原因です。置き場所と水やりを見直すことで、たいていは改善します。

レモンバームを育てるメリットもある

デメリットを中心に見てきましたが、レモンバームには魅力もたくさんあります。爽やかな香りの葉は、フレッシュでもドライでもハーブティーとして楽しめ、リラックスしたいときにぴったりです。料理では魚や鶏肉の風味づけに使え、デザートの飾りにも映えます。

また、ミツバチが寄ることは、家庭菜園では受粉を助けてくれるメリットにもなります。トマトなどの野菜のそばにコンパニオンプランツとして置くと、受粉を助けつつ収穫を楽しめます。香りによるおだやかな虫除け効果も期待できるハーブです。

まとめ:増え方を理解すれば、レモンバームは怖くない

レモンバームが「植えてはいけない」と言われる主な理由は、こぼれ種でよく増えることにあります。ただし、ミントのように地下茎で爆発的に広がるわけではなく、増える主因は種なので、花を早めに摘んで種をこぼさないことが何より効果的な対策です。これだけで広がりは十分にコントロールでき、増えてしまっても株ごと掘り取れるため、ミントほど駆除に苦労することはありません。

増やしたくない場合は鉢植え・プランターが確実で、地植えにする場合も間隔を空けて花を摘む習慣をつければ問題なく育てられます。真夏の直射日光を避け、適度な水やりを心がければ、爽やかな香りのレモンバームを長く楽しめます。増え方の特徴を正しく理解して、ご自宅でのハーブ栽培を楽しんでください。



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  • この記事を書いた人

「ハーブ民」編集部

北海道でハーブ苗の販売を行っている合同会社リンクウィットのハーブブログ編集部。 「初心者にもわかりやすく・楽しく」をモットーに、ハーブの魅力や育て方をハーブ愛MAXでお伝えしています! 姉妹サイト「ハーブティータイムズ」も楽しく運営中^^

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