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ハーブポプリの手作りガイド|乾燥のしかた・保留剤・ブレンド例

2024年5月28日

ハーブポプリとは、乾燥させたハーブや花びら、果実などを混ぜ合わせ、精油で香りづけして楽しむ室内香です。お部屋やクローゼットにそっと置くだけで、好きな香りに包まれる暮らしが楽しめます。

市販品もありますが、手作りなら香りも色合いも自分好みに選べて、材料も自分で確かめたものだけで仕上げられます。作る過程そのものも、ちょっとした気分転換になります。

この記事では、ハーブポプリの2つのタイプから、ハーブの乾燥のしかた、基本の作り方、香りを長く楽しむコツまでを順番にまとめました。寒さの厳しい北海道でハーブを育てている筆者の経験から、寒冷地ならではの乾燥のコツもお伝えします。お気に入りの香りを見つける参考にしてみてくださいね。

ハーブポプリとは

ポプリは、香りのよい花やハーブ、スパイスなどを混ぜ合わせ、容器や袋で熟成させて楽しむ室内香です。語源はフランス語の「pot-pourri(ポプリ)」で、「いろいろなものを混ぜ合わせたもの」を意味し、さまざまな素材を混ぜて壺に入れて楽しんだことに由来するとされています。

お皿やガラス瓶に盛ってインテリアとして飾るほか、布袋に詰めれば「サシェ(香り袋)」として、クローゼットや引き出し、枕元などでも楽しめます。香りを変えたいときや気分を切り替えたいときに、暮らしへ気軽に取り入れられるのが魅力です。

ポプリには2つのタイプがある

ポプリは、作り方によって大きく2つのタイプに分かれます。どちらを作りたいかで手順が変わるので、最初に違いを知っておくとスムーズです。

ドライポプリ 花やハーブを完全に乾燥させて作るタイプです。鮮やかな色や香りを楽しめ、香りが弱まったら精油を足して香りを補えます。初めての方はこちらが手軽でおすすめです。
モイストポプリ 花やハーブを半乾きの状態で使い、粗塩などと一緒に漬け込んで作るタイプです。見た目の華やかさは控えめですが、香りが長く続くのが特徴です。

この記事では、初めてでも作りやすいドライポプリを中心にご紹介します。

ポプリ作りに向いたハーブの種類

ポプリ作りでは、香りのよさと、乾燥させても色や香りが残りやすいことを基準にハーブを選ぶと、仕上がりが安定します。代表的なものを挙げます。

ラベンダー
穏やかでフローラルな香りと、美しい紫色が魅力です。乾燥させても色と香りが残りやすく、ポプリの定番として親しまれています。

ローズマリー
すっきりとした清涼感のある香りが特徴で、グリーンの彩りも添えてくれます。爽やかな香りを楽しみたいときに向いています。

ミント
クールですっきりとした香りが持ち味です。ほかのハーブと合わせると、全体の香りに爽やかなアクセントを加えられます。

レモンバーム
レモンを思わせる軽やかな香りで、シトラス系の爽やかさを楽しめます。

ユーカリ
清涼感のあるシャープな香りが特徴です。グリーンの葉が彩りにもなり、すっきりとした香りの組み合わせに向いています。

このほか、バラやコーンフラワー(ヤグルマギク)など、乾燥させても色が美しく残る花を加えると、見た目がぐっと華やかになります。

ハーブポプリの作り方

ここからは、ドライポプリの作り方を、材料・道具と手順に分けて紹介します。

必要な材料と道具

ハーブポプリ作りに必要なものは、次のとおりです。

ハーブ ポプリの主役になる香りの素材です。生のハーブを乾燥させるか、市販のドライハーブを使います。ラベンダーやローズマリー、ミントなど香りのよいものが向いています。
ドライフラワー 見た目に彩りを添える素材です。市販のドライフラワーを使うか、生花を乾燥させます。ドライフルーツやスパイスを加えても楽しめます。
保留剤 香りを長持ちさせるための素材です。オリスルート(ニオイアヤメの根)を粉状にしたものが代表的で、ほかにオレンジやレモンの果皮、ビャクダンなどの木片も使われます。
精油 香りを補い、好みの方向に調える素材です。ラベンダー、ローズ、ゼラニウム、ミントなど、お好みのものを選びます。
密閉容器 熟成させるための容器です。ガラス瓶やジッパー付き保存袋が向いています。精油は金属と反応することがあるため、容器はガラスや陶器など金属以外を選びましょう。

シナモンやクローブなどのスパイスは、香りに深みを加える素材として加えると、より複雑で奥行きのある香りに仕上がります。

ハーブを乾燥させる

生のハーブや花から作る場合は、まずしっかり乾燥させることが、きれいに仕上げて香りを保つ第一歩です。乾燥のしかたは主に2通りあります。

自然乾燥
ハーブをザルに広げるか、束ねて吊るし、直射日光を避けた風通しのよい日陰に置きます。葉や花がパリパリになるまで乾かします。植物の種類や季節によりますが、数日から数週間かかります。

電子レンジ
急ぐときは電子レンジも使えます。キッチンペーパーの上にハーブや花びらを重ならないように広げ、600Wで1〜2分を目安に加熱します。様子を見ながら短時間ずつ繰り返し、水分をしっかり飛ばします。加熱しすぎると焦げや変色の原因になるので、少しずつ確認しながら進めましょう。

市販のドライハーブやドライフラワーを使う場合は、この工程は不要です。

基本的な手順

材料が揃ったら、次の手順で作ります。

  1. 乾燥させたハーブや花を、香りが立ちやすいようお好みの大きさに刻む。
  2. ハーブ、ドライフラワー、保留剤を容器に入れて混ぜ合わせる。
  3. 精油を数滴加える。
  4. 全体をやさしく混ぜ、香りをなじませる。
  5. 密閉容器に入れ、2週間〜1ヶ月ほど冷暗所で熟成させる。

精油を加えたら、香りが全体に行き渡るようにやさしく混ぜます。このとき、精油の原液が直接肌に触れると刺激になることがあるため、素手でかき混ぜず、スプーンや手袋を使うと安心です。

熟成のあいだ、ときどき容器を軽く振って中身を混ぜると、香りが均一になじみます。香りが落ち着いたら完成です。お皿や瓶に盛ったり、布袋に詰めたりして楽しみましょう。

【寒冷地のハーブ栽培者より】寒い地域でハーブをきれいに乾燥させるコツ

ポプリの仕上がりは、ハーブの乾燥具合で大きく変わります。ここでは、北海道でハーブを育てている筆者の経験から、寒冷地で乾燥させるときに気をつけていることをお伝えします。

暖房とセットで「室内干し」がしやすい

寒い地域は冬の外干しが難しい一方で、暖房を使う時期は室内が乾燥します。この乾いた空気は、実はハーブの乾燥にうってつけです。筆者は、ストーブやヒーターの近く(直接熱が当たらない、少し離れた場所)にザルを置いて室内干しにしています。直接熱風を当てると色が飛びやすいので、あくまで「暖かく乾いた空気の流れる場所」に置くのがコツです。

結露と湿気に注意する

寒冷地の落とし穴は、窓まわりの結露です。日中は乾いていても、窓際は夜間に湿気がこもりやすく、せっかく乾かしたハーブが湿気を吸い戻してしまうことがあります。乾燥中も保存中も、窓から少し離した場所を選ぶようにしています。乾いたハーブは、乾燥剤と一緒に密閉容器へ入れておくと、湿気の戻りを防げて安心です。

乾きにくい時期は電子レンジを併用

梅雨や秋雨など空気が湿る時期は、自然乾燥だけだと乾ききらないことがあります。そんなときは、あらかじめ自然乾燥である程度水分を抜いてから、仕上げに電子レンジで短時間加熱すると、ムラなく乾かせます。完全に乾いていないハーブはカビの原因になるので、「触ってパリッと砕ける」状態まで乾かすのを目安にしてください。

ハーブポプリの楽しみ方

できあがったポプリは、置く場所を変えるだけでいろいろな表情を見せてくれます。

リビング・寝室
ガラス瓶やお皿に盛ってテーブルや棚に飾ると、ほのかな香りが空間に広がります。布袋に詰めて枕元に置けば、おやすみ前のひとときに好きな香りを添えられます。

クローゼット・引き出し
サシェ(香り袋)にして衣類のあいだに入れておくと、衣類にほんのり香りが移ります。

玄関・お手洗い
人が出入りする場所に置くと、空間の印象づくりに役立ちます。香りが飛びやすい場所では、精油を少し多めに足すと長く楽しめます。

使い終わったあと
香りが弱くなったポプリは、お茶パックなどに詰めて湯船に浮かべると、ハーブバスとして最後まで楽しめます。

なお、ポプリは口に入ると危険なので、小さなお子さまやペットの手の届かない場所に置きましょう。強い香りが苦手な方や体調がすぐれない方は、無理のない範囲で楽しんでください。

香りを長持ちさせるコツ

ポプリの香りをできるだけ長く楽しむために、押さえておきたいポイントをまとめます。

まず、香りが残りやすい新鮮な素材を使うことが基本です。古くなって香りの抜けたハーブより、しっかり香るものを選ぶと仕上がりが違います。乾燥させるときは直射日光と湿気を避け、風通しのよい場所でパリッと乾かすことも、香り持ちを左右します。

保存と保管では、密閉容器に入れて空気と湿気を遮ること、直射日光と高温多湿を避けて涼しい場所に置くことが大切です。

そして、香りを長持ちさせる要が保留剤です。オリスルートなどの保留剤を加えておくと、精油の香りが飛びにくくなり、長く香りを楽しめます。ドライフラワーやハーブだけだと香りが早く抜けやすいので、保留剤はぜひ取り入れたい素材です。

香りが弱まってきたら、精油を1〜2滴足して容器を軽く混ぜると、香りがよみがえります。ポプリの入れ替えの目安はおおむね半年〜1年。季節の節目に新しく作り直すと、いつでもフレッシュな香りを楽しめます。

おすすめのブレンド例

いくつかのハーブや素材を組み合わせると、自分だけの香りが作れます。相性のよい組み合わせを紹介します。

ローズ&ラベンダー
ローズの甘さとラベンダーのフローラルな香りが調和し、やわらかく華やかな印象に仕上がります。

ミント&レモングラス
ミントのクールさとレモングラスのシトラス感が重なり、すっきりと爽やかな香りになります。

ユーカリ&ティートリー
どちらもシャープで清涼感のある香り。すっきりとまとまり、清潔感のある印象の組み合わせです。

オレンジ&シナモン
オレンジの甘酸っぱさとシナモンのスパイシーさが合わさり、温かみのある香りに。秋冬のお部屋によく合います。

まずは2〜3種類の組み合わせから試し、好みの香りを少しずつ見つけていくのがおすすめです。

まとめ:手作りハーブポプリで香りのある暮らしを

ハーブポプリは、乾燥させたハーブや花を混ぜ、精油で香りづけして熟成させるだけの、手軽な室内香です。完全に乾燥させるドライポプリと、半乾きで漬け込むモイストポプリがあり、初めてならドライポプリが作りやすくおすすめです。

きれいに仕上げるコツは、ハーブをしっかり乾燥させること、保留剤で香りを長持ちさせること、そして密閉容器で冷暗所に保存することです。香りが弱まったら精油を足し、半年〜1年を目安に作り直すと、長く楽しめます。

ハーブと精油の組み合わせは無限大です。お気に入りの香りを見つけて、暮らしのなかにハーブの香りを取り入れてみてくださいね。



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  • この記事を書いた人

「ハーブ民」編集部

北海道でハーブ苗の販売を行っている合同会社リンクウィットのハーブブログ編集部。 「初心者にもわかりやすく・楽しく」をモットーに、ハーブの魅力や育て方をハーブ愛MAXでお伝えしています! 姉妹サイト「ハーブティータイムズ」も楽しく運営中^^

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