ラムズイヤーは、子羊の耳のようにふわふわとした触り心地の葉が魅力のハーブです。シルバーグリーンの美しい葉色から、ドライフラワーやリースなどのクラフト素材として、また庭を彩るグランドカバーとして幅広く親しまれています。
この記事では、ラムズイヤーの使い方を、ドライフラワー・リース・ポプリといったクラフト活用から、グランドカバーとしての楽しみ方、さらには食べ方まで、用途別にわかりやすくご紹介します。
ラムズイヤーを上手に活用するための参考にしてみてくださいね。
ラムズイヤーとは?基本情報
ラムズイヤーは、白くやわらかな毛におおわれた葉が特徴のシソ科の多年草です。葉の曲がった形と毛並みが子羊の耳を思わせることから、この名前がつけられました。学名は Stachys byzantina。原産地はトルコ・アルメニア・イランなどの地域で、丈夫で乾燥に強く、初夏には薄紫やピンクの小さな花を咲かせます。
まずは、ラムズイヤーの基本情報を表にまとめました。
| 学名 | Stachys byzantina |
| 科名・属名 | シソ科イヌゴマ属 |
| 別名 | ワタチョロギ、ウーリーベトニー |
| 原産地 | トルコ・アルメニア・イランなどの温帯~亜熱帯 |
| 開花時期 | 5月中旬~7月ごろ |
| 草丈 | 約30~80cm |
| 花言葉 | 「あなたに従う」 |
| 主な用途 | ドライフラワー・リース・ポプリなどのクラフト、グランドカバー、観賞用 |
ベルベットのようなやわらかい葉の質感と、爽やかなシルバーグリーンの葉色から、カラーリーフプランツとしても人気があります。触り心地の良さから、子どもと楽しむセンサリーガーデン(五感を刺激する庭)の植物としても親しまれています。
ドライフラワーとしての使い方
ラムズイヤーの使い方として、まず人気なのがドライフラワーです。シルバーがかったやわらかな葉は乾燥させても色や形が保たれやすく、スワッグやリースの素材として重宝します。作り方も簡単なので、初めての方でも気軽に挑戦できます。
ドライフラワーの作り方
ラムズイヤーのドライフラワーは、吊るして乾かす方法が基本です。手順は次のとおりです。
- 新鮮なラムズイヤーを、長めの茎をつけた状態で切り取る。
- 葉の向きをそろえながら数本を束ねる。
- 茎の部分をゴムバンドやワイヤーでしっかりと固定する。
- 風通しの良い半日陰に、逆さまに吊るす。
- 葉がパリッとした感触になるまで乾燥させる。
おおよそ2週間ほどで完全に乾燥します。湿気の多い夏よりも、空気の乾いた秋冬のほうが早く仕上がります。葉が丸まってしまった場合は、あて布をして低温のアイロンを軽く当てると形を整えやすくなります。
完成したドライフラワーは、スワッグにしたり、他の花と束ねて飾ったりと、さまざまにアレンジできます。
リースの作り方
ラムズイヤーのリースは、季節のイベントやインテリアのアクセントとして人気があります。シルバーグリーンのやさしい色合いは、どんな花材とも相性が良く、ナチュラルな雰囲気に仕上がります。
必要な材料
- ラムズイヤーの枝(生でもドライでも可)
- リースの土台
- ワイヤー
- ワイヤーカッター
- リボンや好みの飾り
これらの材料は、ホームセンターやインターネットで手に入れることができます。
リース作りの手順
- リースの土台にラムズイヤーの枝を巻きつける。
- 枝を均等に配置し、リースの形になるように巻き重ねていく。
- ワイヤーで枝を固定すると、より安定したリースになる。
- 形が整ったら、リボンや飾りを付けて仕上げる。
玄関やリビングに飾れば、お客様や家族の目を楽しませてくれます。生の枝で作ると、そのまま少しずつ乾いていく経過も楽しめます。
ポプリ・プリザーブドフラワーとしての使い方
ドライフラワーやリースのほかにも、ラムズイヤーはポプリやプリザーブドフラワーとして楽しむことができます。ドライフラワー作りの際に落ちてしまった葉を活用できるのも、うれしいポイントです。
ポプリの作り方
ラムズイヤーはもともと香りが強くないため、芳香剤の香りが苦手な方でも取り入れやすいのが特徴です。お好みの精油を使えば、ほのかに香るやさしいポプリに仕上がります。
- 葉が重ならないようにザルに並べ、10日ほど乾燥させる。
- 袋に乾燥させた葉とお好みの精油を入れ、優しく振ってなじませる。
- 袋を密閉し、2週間ほど暗い場所に置く。
- 容器に移して完成。
プリザーブドフラワーの作り方
グリセリン溶液を使えば、葉のやわらかな質感を保ったままプリザーブドフラワーにすることもできます。
- バットなどの器に、グリセリンと熱湯を1:2の割合で入れて混ぜ合わせる(やけどに注意)。
- ラムズイヤーの葉を重ならないように浸し、ラップをして3日ほど置く。
- 葉を取り出し、風通しの良い場所でザルにのせて1日ほど乾燥させる。
ラムズイヤーは白いもこもことした質感そのものが魅力なので、着色せずにそのまま活かすのがおすすめです。リースに挿し込むだけでも、長くおしゃれに楽しめます。
グランドカバーとしての利用法
ラムズイヤーは、地面を覆うグランドカバーとしても活躍します。横に枝を広げながら育ち、葉が密に茂ることで地面をしっかりと覆い、雑草の発生を抑えてくれます。シルバーカラーの庭づくりをしたい方にもおすすめの植物です。
グランドカバーとして植える理由
ラムズイヤーがグランドカバーに向いている理由は、まず繁殖力が強く、環境が合えば旺盛に広がっていく点です。やせた土地や乾燥した場所でも丈夫に育ち、地面を覆って雑草を抑えてくれます。
ただし注意したいのは、ラムズイヤーは日なたと乾燥した環境を好み、多湿や蒸れに弱いという点です。多少の半日陰には耐えますが、日当たりと風通しの良い場所のほうが元気に育ちます。じめじめした環境では根腐れや蒸れで枯れることがあるため、水はけの良い場所を選びましょう。条件さえ合えば手間がかからず、グランドカバーとして管理しやすいハーブです。
ガーデニングのアイデア
ラムズイヤーは、コンテナガーデンに取り入れてもおしゃれです。鉢に植えれば、ベランダやテラスでも手軽に楽しめます。コンパクトに広がる葉が絨毯のように見え、視覚的なアクセントになります。
花壇やフラワーボックスに植えれば、シルバーグリーンの葉が他の花を引き立て、一気に華やかさが増します。
なお、繁殖力が強いため、広がりすぎたときは株分けで整理するのがおすすめです。春の3月上旬~5月下旬、または秋の9月中旬~10月中旬が株分けの適期です。株が若返り、その後の生育も良くなります。
なお、ラムズイヤーの育て方についてはこちらのページで詳しくお伝えしています。
食用としてのラムズイヤーの使い方
ラムズイヤーは観賞やクラフトでの利用が中心ですが、実は食べることもできるハーブです。日本ではあまりなじみがありませんが、海外では古くから食用や薬草として利用されてきた歴史があります。
基本的な食べ方
食用にする場合は、やわらかい若い葉を使うのがおすすめです。よく洗ってから、刻んでサラダやスープ、パスタなどに加えると、ほのかな風味をプラスできます。
なお、効能や健康効果を期待して食べるというよりは、ハーブの一種として風味や食感を楽しむ程度に取り入れるのがよいでしょう。
天ぷら(揚げ物)にする
ラムズイヤーの食べ方として知られているのが、衣をつけて揚げる方法です。ブラジルやポルトガルでは「peixinho-da-horta(畑の小魚)」と呼ばれ、衣をつけて揚げてレモン汁をかける料理が親しまれています。独特のふわふわした葉が、揚げると食感のアクセントになります。
- ラムズイヤーをよく洗い、水気をしっかりと切る。
- 食べやすい大きさに整える。
- ボウルに天ぷら粉を入れ、水を少しずつ加えながら衣を作る。
- 葉に衣をまんべんなくまとわせる。
- 熱した油で、両面がきつね色になるまで揚げる。
- 揚がったらキッチンペーパーにのせ、余分な油を切る。
塩やレモン汁、天つゆなどお好みの味付けでいただくと、より美味しく楽しめます。
まとめ:ラムズイヤーの使い方のポイント
この記事では、ラムズイヤーの使い方を、ドライフラワー・リース・ポプリ・プリザーブドフラワーといったクラフト活用から、グランドカバー、食べ方まで幅広くご紹介しました。
ラムズイヤーは観賞用として人気が高く、なかでもドライフラワーやリースなどのクラフト素材として活用されることが多いハーブです。グランドカバーとしても、乾燥や寒さに強く、雑草を抑えてくれる優秀な植物です。日なたと乾燥した環境を好む性質をおさえておけば、ガーデニング初心者の方でも扱いやすいでしょう。
やわらかな葉の質感とシルバーグリーンの色合いを、ぜひいろいろな形で楽しんでみてくださいね。