ブラックベリーは甘酸っぱい果実が魅力で、ハーブとしても親しまれる果樹です。
育てやすく初心者にも人気がある一方で、「庭に植えてはいけない」と言われることもあります。
この記事では、ブラックベリーが「植えてはいけない」と言われる3つの理由と、後悔しないための具体的な対策、そして地植え・鉢植えの選び方までをまとめました。
結論からお伝えすると、性質をきちんと理解して管理すれば、ブラックベリーは家庭でも十分に楽しめる果樹です。植えるかどうか迷っている方は、ぜひ最後まで確認してみてくださいね。
ブラックベリーを植えてはいけないと言われる3つの理由
ブラックベリーが「庭に植えてはいけない」と言われる主な理由は、次の3つです。
- 繁殖力が強く、放っておくと広がりやすいから
- 鋭いトゲでケガをしやすい品種があるから
- 熟した甘い実に鳥や虫が集まりやすいから
それぞれ詳しく見ていきましょう。
繁殖力が強く広がりやすいから
ブラックベリーは枝(シュート)が長く伸び、つる状に伸びた枝の先端が地面に触れると、そこから根を出して新しい株になります。
この性質があるため、地植えにすると年々株が広がり、周囲の植物の生育スペースを奪ってしまうことがあります。
また、ブラックベリーは1年目に伸びた枝が翌年に実をつけ、実をつけた枝はその後枯れていきます。代わりに株元から新しい枝が次々と伸びてくるため、手を入れずに放置すると株が混み合い、管理が一気に難しくなります。
地植えではこの広がりをコントロールする手間がかかりますが、後ほど紹介するように鉢植えにすれば繁殖の問題は大きく抑えられます。
鋭いトゲでケガをしやすいから
ブラックベリーには鋭いトゲのある品種が多く、収穫や剪定、誘引の作業中に手や腕を傷つけてしまうことがあります。
特に人がよく通る通路沿いや、小さなお子さん・ペットが触れやすい場所では注意が必要です。植える場所を選ぶか、後述するトゲなし品種を選ぶことで、このリスクは避けられます。
熟した甘い実に鳥や虫が集まりやすいから
ブラックベリーの果実は熟すと甘く香りも強くなるため、鳥や虫を引き寄せやすくなります。鳥が実を食べに集まり、フンで周囲が汚れてしまうこともあります。
虫についても、カイガラムシやコガネムシなどがつくことがあります。ただし、ブラックベリーは果樹の中では比較的病害虫に強く、ほぼ無農薬でも育てられる丈夫な植物です。
過度に心配する必要はなく、ネットなどの簡単な対策で十分に防げます。
後悔しない!ブラックベリーを育てるための対策法
ここまで見てきたデメリットは、いずれも事前のひと工夫で十分に対処できます。後悔しないためのポイントを4つ紹介します。
鉢植えで育てて繁殖を抑える
広がりが心配な方には、鉢植えがおすすめです。鉢の中で根が制限されるため、地植えのような無制限の繁殖を防げます。
鉢は直径20cm以上を目安に選び、2年に1回ほど植え替えると根詰まりを防げます。
ベランダなどコンクリートの上に置く場合は、鉢を直接置かず、すのこやポットフットで地面との間にすき間を作ると、夏の熱がこもりにくくなります。
夏と冬の剪定で枝を更新する
ブラックベリーは枝の世代交代を意識して剪定すると、毎年きれいに実がなります。
- 夏(収穫後):実をつけ終わった枝は枯れていくので、株元から切り取ります。代わりに伸びてきた新しい枝を翌年の結果枝として残します。
- 冬(12〜2月):残した前年枝を1/2〜1/3ほどに切り戻します。残した枝の側芽から伸びた新梢に、翌シーズンの花房がつきます。
このサイクルを意識するだけで、株が混み合うのを防ぎ、収穫量も安定します。
トゲなし品種を選ぶ
トゲが気になる場合は、はじめからトゲのない品種を選ぶ方法があります。トゲなし品種なら収穫や剪定の作業が格段に楽になり、お子さんのいる家庭でも安心です。
トゲのある品種を育てる場合も、厚手のガーデニング用手袋を着用すれば、ケガのリスクを抑えられます。
鳥・虫の対策はネットが効果的
鳥や虫の被害が気になる場合は、防鳥ネットを設置するのが手軽で効果的です。実が色づき始めるタイミングでネットをかけておくと、収穫前の食害を防げます。
ブラックベリーを植えるメリット
「植えてはいけない」と言われる一方で、ブラックベリーには家庭で育てるからこそのメリットもたくさんあります。
- 1株でも実がなる:受粉樹を用意しなくても結実しやすく、初心者でも収穫を楽しめます。
- 丈夫で育てやすい:暑さ・寒さに比較的強く、ほぼ無農薬でも育てられます。
- フェンスやアーチで景観づくり:枝を誘引すれば、緑のフェンスやアーチとして庭のアクセントになります。
- 加工して長く楽しめる:生食はもちろん、ジャムやお菓子、ソースなど使い道が広いのも魅力です。
- 完熟の味を楽しめる:傷みやすく流通しにくい完熟果を、その場で味わえるのは家庭栽培ならではです。
デメリットと対策をふまえたうえで、これらのメリットに魅力を感じるなら、ブラックベリーは挑戦する価値のある果樹です。
ブラックベリーをフェンスやアーチに誘引する方法
ブラックベリーは枝を誘引することで、見た目も収穫しやすさも向上します。基本の手順を紹介します。
準備するもの
誘引の前に、フェンスやアーチにワイヤーや麻ひもを取り付けておきます。これが枝を支える土台になります。
枝の誘引のポイント
伸びてきた枝を、フェンスやトレリスに沿わせて固定します。このとき、一番下の枝でも地面から50cm以上の高さを保つのがポイントです。
低い位置に誘引すると、実がなったときの重みで枝が垂れ下がり、雨の泥はねで実が汚れたり傷んだりしてしまいます。
枝を扇状に広げるように配置すると、日当たりと風通しがよくなり、収穫もしやすくなります。
誘引後の管理
収穫が終わった枝は株元から切り取り、新しく伸びた枝を翌年用に誘引し直します。この入れ替えを毎年繰り返すことで、株を若く保ちながら長く楽しめます。
ブラックベリー栽培のよくある質問
Q. 地植えと鉢植え、どちらがおすすめですか?
広がりや管理のしやすさを重視するなら鉢植えがおすすめです。地植えは生育がよくなる反面、枝が伸びて広がりやすいため、スペースに余裕があり、剪定をこまめにできる方向きです。
Q. 1本だけでも実がなりますか?
ブラックベリーは基本的に1株でも実がなります。ただし日当たりや剪定の状態によって実つきに差が出るため、日当たりのよい場所で育てるのがおすすめです。
Q. 収穫の時期はいつ頃ですか?
一般的に7〜8月が収穫期です。実が黒く熟し、軽く触れて自然に取れるくらいが食べ頃の目安です。
Q. 植えて後悔しないコツはありますか?
「広がる前提で植える場所を決めること」と「夏・冬の剪定を習慣にすること」の2つが最大のコツです。最初から鉢植えやトゲなし品種を選んでおくと、管理の負担はさらに軽くなります。
まとめ:ブラックベリーは対策すれば後悔せず楽しめる
この記事では、ブラックベリーが「植えてはいけない」と言われる3つの理由と、その対策を紹介しました。
- 繁殖力・トゲ・鳥や虫といったデメリットは、いずれも対策で十分に防げる
- 鉢植え・トゲなし品種・夏冬の剪定がポイント
- 1株で実がなり、丈夫で加工もしやすいなど、メリットも多い果樹
性質を理解したうえで育てれば、ブラックベリーは家庭で長く楽しめる魅力的な果樹です。植えようか迷っている方は、この記事を参考にぜひ挑戦してみてくださいね。