セージには約900種類以上があるといわれ、品種ごとに見た目や香り、花色が大きく異なります。
セージの種類は大きく食用と観賞用に分けられ、食用は主に葉を、観賞用は花を楽しむのが一般的です。
この記事では、代表的なセージ10種類の特徴を「食用・観賞用」の区別や育てやすさとあわせて解説します。一覧表や目的別の選び方もご紹介するので、自分に合った1株を選ぶ参考にしてみてくださいね。
ハーブのセージとは
セージはシソ科アキギリ属(サルビア属)の植物の総称で、大きく次の2つのタイプに分けられます。
- 地中海沿岸原産で、ハーブとしての利用が中心の品種群(コモンセージなど)
- 南北アメリカ原産で、花の観賞を楽しむ品種群(アメジストセージなど)
ハーブ名として単に「セージ」といえば、地中海原産のコモンセージ(ヤクヨウサルビア)を指すのが一般的です。長寿のハーブとも呼ばれ、料理のスパイスやハーブティーとして古くから親しまれてきました。
葉に触れると強い香りを放ち、ガーデンセージと呼ばれることもあります。昔から生活に活用されてきたハーブであることがうかがえますね。
セージの選び方|目的から探す
セージは種類が多いため、まず「何に使いたいか」から選ぶと迷いません。目的別のおすすめは下記のとおりです。
- 料理に使いたい:コモンセージ。香りと風味が豊かで、肉料理の臭み消しに定番です。
- ハーブティーで楽しみたい:コモンセージ、パイナップルセージ。爽やかな香りが楽しめます。
- 花を長く楽しみたい:チェリーセージ。初夏から晩秋まで咲き続けます。
- 秋に華やかな花を楽しみたい:アメジストセージ、コバルトセージ。
- 浄化やお香に使いたい:ホワイトセージ。
- 精油・リラックス用途:クラリセージ。
セージの種類10選をご紹介します
主なセージの種類は下記10種類です。
- ホワイトセージ
- チェリーセージ
- アメジストセージ
- コモンセージ
- コバルトセージ
- パイナップルセージ
- クレベラントセージ
- メドーセージ
- クラリセージ
- ロシアンセージ
まずは10種類の特徴を一覧表でまとめました。気になる品種は、表の下の解説もあわせてチェックしてみてくださいね。
| 種類 | 主な用途 | 原産地 | 花期の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ホワイトセージ | お香・浄化 | 北米(カリフォルニア) | 初夏 | 白っぽい葉と強い芳香 |
| チェリーセージ | 観賞 | 北米南部〜メキシコ | 初夏〜晩秋 | 豊富な花色とフルーティーな香り |
| アメジストセージ | 観賞 | メキシコ | 9〜11月 | ビロード状の紫色の花 |
| コモンセージ | 食用 | 地中海沿岸 | 5〜6月 | 料理用の代表品種 |
| コバルトセージ | 観賞 | 北米 | 夏の終わり〜秋 | コバルトブルーの小花 |
| パイナップルセージ | 食用・観賞 | メキシコ〜グアテマラ | 秋 | 葉にパイナップルの香り |
| クレベラントセージ | 観賞 | 北米(カリフォルニア) | 初夏〜秋 | リング状の淡紫色の花 |
| メドーセージ | 観賞 | 南米 | 5〜9月 | 青紫色の花、繁殖力が旺盛 |
| クラリセージ | 精油 | 地中海沿岸 | 6〜8月 | 鎮静作用があり精油に利用 |
| ロシアンセージ | 観賞 | 中央〜西アジア | 7〜10月 | サルビア属とは別属の近縁種 |
ここからそれぞれのセージの特徴について解説します。
ホワイトセージ

ホワイトセージは、カリフォルニア州南西部に自生する常緑の低木で、茎や葉が白っぽい色をしているのが特徴です。
葉には油分を含み、こするとセージの香りを一層強くしたような芳香があります。ネイティブアメリカンの宗教儀式や薬草として利用されてきた歴史があり、現在ではお香や精油として使われることが多いです。
ホワイトセージの育て方やホワイトセージの危険性についてはこちらの記事で解説しています。
チェリーセージ

チェリーセージはシソ科アキギリ属の多年草で、アメリカ南部からメキシコに分布しており、豊富な花色が特徴です。赤やピンク、紫などの色鮮やかな花を初夏から晩秋まで長く咲かせます。
葉や花にはフルーティーな甘い香りがあり、その香りがチェリーに似ていることから名付けられました。
丈夫で暑さに強く、水やりや肥料も控えめで育てやすい植物としても人気です。
チェリーセージの育て方やチェリーセージの使い方についてはこちらの記事で解説しています。
アメジストセージ

アメジストセージは、メキシコ原産のシソ科のハーブで、紫水晶のような紫色でベルベットのような質感の花を咲かせるのが特徴です。メキシカンブッシュセージとも呼ばれます。
花期は9月から11月で、日が短くなると花をつける短日植物です。高さは1m以上にもなります。
アメジストセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
コモンセージ

コモンセージは地中海沿岸原産のシソ科アキギリ属(サルビア属)のハーブで、灰緑色でビロードのような感触の葉と、紫や白の花が特徴です。料理用のセージとして最も一般的な、食用の代表品種です。
花期は5月から6月。日当たりと水はけのよい場所を好みます。耐寒性は比較的高く、暖地では屋外で冬越しできますが、日本の夏の高温多湿は苦手です。梅雨から真夏は風通しよく、やや乾燥ぎみに管理するのがコツです。
なお、葉色の美しいゴールデンセージやパープルセージ、トリコロールセージなど、観賞性の高い斑入り品種もコモンセージの仲間です。
コモンセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
コバルトセージ

コバルトセージは、夏の終わりから秋にかけてコバルトブルーの花を咲かせる宿根草です。
高さは1m以上になることもありますが、花や葉が小さくて繊細な印象を与えます。日当たりと水はけの良い場所を好み、乾燥にも強いです。
コバルトセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
パイナップルセージ

パイナップルセージは、メキシコやグアテマラ原産の多年草で、葉にパイナップルのような甘い香りがするのが特徴です。
葉はサラダやジャム、ハーブティーなどに使われるほか、秋になると鮮やかな赤い花を咲かせます。
日当たりと水はけの良い場所で育てるとよく育ちます。
パイナップルセージの育て方とパイナップルセージの使い方については、こちらのページで詳しくお伝えしています。
クレベラントセージ

クレベラントセージはカリフォルニア原産の常緑低木で、初夏から秋にかけて淡い紫色の花を咲かせる観賞用のセージです。
花は茎にリング状に集まり、葉はシルバーグリーンで甘い香りがします。日当たりと水はけの良い場所で育てやすく、生垣としても使えるほどの大きさになります。
メドーセージ

メドーセージはシソ科の多年草で、南米原産です。
日本でメドーセージと呼ばれるのは、サルビア・ガラニチカという品種で、5月から9月まで、鳥のくちばしのような青紫色の花を咲かせます。花は長さ3〜4cmで、ガクが黒いのが特徴です。
日当たりと水はけの良い場所で育てやすく、増えすぎに注意が必要なほど繁殖力が高いです。
メドーセージの育て方やメドーセージの効能・使い方についてはこちらの記事で解説しています。
クラリセージ

クラリセージはシソ科のハーブで、地中海沿岸が原産です。
高さは90〜120cmで葉は白い毛で覆われており、6月から8月にかけて、白や紫の花を咲かせます。
花はオウムのくちばしのような形をしており、苞葉と同系色です。
香りはミントや干し草のようで、鎮静作用や抗不安作用などがあるため、精油としても利用され、女性の悩みに役立つと言われています。
クラリセージの育て方についてはこちらの記事で解説しています。
ロシアンセージ

ロシアンセージは多年草の低木で、アフガニスタンやパキスタンなど中央〜西アジアが原産です。
高さは80〜120cmになり、茎や葉は白い毛で覆われていて、7月から10月にかけて青紫色の小花を多数咲かせます。
花や茎葉には芳香があり、ミントやレモンのような香りがするのが特徴で、洗練された草姿と鮮やかな花色が魅力です。性質は強健で育てやすく、耐寒性も高いです。
なお、ロシアンセージはハーブのセージと同じシソ科ですが、属(サルビア属)が異なります。草姿や芳香がセージに似ていることから、この名がつけられたと考えられています。
ロシアンセージの育て方やロシアンセージの使い方についてはこちらの記事で解説しています。
セージに関するQ&A
ハーブのセージについて良く聞かれる、
- ハーブのセージの使い方は?
- セージを使ったハーブティーはある?
- セージはどこで育つ?
上記の疑問についてQ&Aにまとめました。
ハーブのセージの使い方は?
ハーブのセージの使い方は、料理やハーブティー、ルームスプレーや浄化など、さまざまです。
料理では、セージの香りと苦味がソーセージやチーズなどと相性がよく、バターやオイルと混ぜてソースにしたり、揚げたりします。
ハーブティーでは、ドライセージをお湯に入れて蒸らし、レモンやハチミツを加えるとさわやかになります。
ルームスプレーでは、セージのエッセンシャルオイルを水に混ぜてスプレーボトルに入れ、部屋にシュッとひと吹きすると、セージの香りで空気がすっきりします。
浄化では、セージの葉を束ねて乾かしたものに火をつけて煙を出します。これはスマッジスティックといって、人や場所の悪いエネルギーを払うといわれています。
セージを使ったハーブティーはある?
あります。セージを使ったハーブティーは、爽やかな香りとほろ苦さでリラックスタイムにぴったりで、愛用者も多いです。ハーブティーに使われるのは主にコモンセージですが、パイナップルセージなど葉に芳香のある品種もティーとして楽しめます。
セージティーの作り方は簡単で、ドライセージをティースプーン1杯強程度ティーカップに入れてお湯を注ぎ、2〜3分蒸らします。生のセージの葉を使う場合は、20枚くらいをお湯に入れて同じように蒸らします。
セージティーはそのままでも飲めますが、レモンやハチミツを加えるとさらに飲みやすくなります。
また、他のハーブとブレンドすることで、香りや風味に変化をつけることもできます。例えば、レモングラスやレモンバームとブレンドすると、シトラス系の爽やかな香りが楽しめます。セージティーは暑い日にアイスティーとして飲んでも美味しく楽しめます。
セージはどこで育つ?
セージは日当たりと風通しの良い場所で育ちます。
水はけと水もちのバランスがよい中性〜アルカリ性の土壌を好み、鉢植えの場合は赤玉土と腐葉土とバーミキュライトを混ぜた土を使います。
セージは多湿を嫌うため、水やりはやや乾燥ぎみに管理し、湿気がこもらないようにするのがコツです。
まとめ:セージの種類と選び方のポイント
セージの種類と、それぞれの特徴・選び方をご紹介しました。
セージは大きく食用と観賞用に分類され、それぞれに魅力的な品種があります。
食用としてはコモンセージが有名で、香りや風味が豊かです。観賞用のセージはアメジストセージやコバルトセージなどが人気で、色鮮やかな花を咲かせます。
セージは育てやすいハーブで、日当たりと風通しの良い場所で水やりを控えめにするだけで元気に育ちます。セージの種類を知って、自分好みの一株を育ててみるのも楽しいですよ。