古くから親しまれてきたローズマリーティーは、スパイシーで森林を思わせる爽やかな香りが魅力のハーブティーです。気分を切り替えたいときや、すっきりリフレッシュしたいときにぴったりの一杯です。
乾燥させた葉でも、庭やプランターで摘んだ新鮮な葉でも、ローズマリーは手軽に美味しいティーになります。この記事では、生(フレッシュ)と乾燥(ドライ)それぞれの淹れ方を中心に、収穫した葉の乾燥方法や保存、味、ブレンド、飲むときの注意点まで詳しくご紹介します。
ローズマリーティーとは?
ローズマリーは、地中海沿岸が原産のシソ科マンネンロウ属の常緑低木です。和名を「マンネンロウ」、学名を Rosmarinus officinalis(近年は Salvia rosmarinus とする説もあります)といいます。名前はラテン語の「海のしずく(ros marinus)」に由来するとされています。
ハーブティーに使うのは、針のように細い葉の部分です。ノンカフェインで、スパイシーで清涼感のある香りが特徴。すっきりとした香りから、集中したいときや気分をリフレッシュしたいときのお茶として親しまれてきました。料理の香りづけでおなじみのハーブですが、お茶としても手軽に楽しめます。
ローズマリーティーの作り方
ローズマリーティーは、生(フレッシュ)の葉でも、乾燥(ドライ)させた葉でも作れます。それぞれ香りや味わいに違いがあるので、お手元のローズマリーに合わせて淹れてみましょう。
フレッシュ(生葉)の淹れ方
摘みたての生葉で淹れると、フレッシュで香り高い一杯が楽しめます。難しい手順は不要で、お湯を注いで蒸らすだけです。
手順は以下のとおりです。
- ローズマリーを洗い、葉を枝からこそげ取る。(後でこすのが手間な場合は、枝のままかお茶パックに入れてもよい)
- 温めたティーポットやカップに、ローズマリーを2~3枝分(または葉を大さじ1程度)入れる。
- 熱湯200mlを注ぐ。
- 蓋をして3~5分ほど蒸らす。
- 茶こしでこしてカップに注ぐ。
- お好みで蜂蜜やレモンを加える。
葉を軽く刻んだり手でもんだりすると、香りがより引き出されます。たくさん作りたいときは、鍋に湯を沸かして葉を加え、弱火で数分煮出してから蒸らす方法もありますが、1杯分ならお湯を注いで蒸らすだけで十分です。生葉は香りが立つ分、苦味やクセも出やすいので、長く蒸らしすぎないのがポイントです。
ドライ(乾燥葉)の淹れ方
市販の乾燥ローズマリーや、自分で乾燥させた葉を使う方法です。乾燥葉は生葉に比べて苦味やクセが出にくく、まろやかで飲みやすいティーになります。
手順は以下のとおりです。
- 温めたティーポットやカップに、乾燥ローズマリーをティースプーン1杯程度入れる。
- 熱湯200mlを注ぐ。
- 蓋をして5分ほどしっかり蒸らす。
- 茶こしでこすか、ティーバッグを取り出す。
- お好みで量を調節したり、蜂蜜やレモンを加えたりする。
乾燥葉は香りが穏やかになるので、しっかりめに蒸らして香りを引き出すのがおすすめです。
収穫したローズマリーの葉を乾燥させる方法
自家栽培のローズマリーは、乾燥させておくと長期間保存でき、ティーや料理にいつでも使えて便利です。ローズマリーは常緑で寒さに比較的強く、北海道の安平町でもコンテナ栽培で育てており、剪定を兼ねて収穫した枝を乾燥させてストックしています。
収穫は、朝露が乾いたあとの晴れた日の午前中がおすすめです。収穫後は冷水で軽く洗い、キッチンタオルで水気をしっかり拭き取ってから乾燥させます。乾燥には主に3つの方法があるので、それぞれの手順をご紹介します。
空気乾燥(自然乾燥)
もっとも手軽で、香りを保ちやすい基本の方法です。時間はかかりますが、特別な道具がいりません。
【材料】
- 新鮮なローズマリーの枝
- 紐またはゴムバンド
【手順】
- 収穫して洗い、水気を拭き取る。
- 枝を数本まとめて小さな束にする。
- 束を紐またはゴムバンドでしっかりと結ぶ。
- 風通しのよい乾燥した場所に、束を逆さに吊るす。
直射日光を避けると、色と風味を保ちやすくなります。約1〜2週間、葉が指でカリッと崩れるくらいまで乾かせば完成です。
オーブン乾燥
短時間で乾かしたいときに便利な方法です。低温でじっくり乾燥させます。
【材料】
- 新鮮なローズマリーの枝
- 天板
- ベーキングシート
【手順】
- 収穫して洗い、水気を拭き取る。
- オーブンを最低温度(約40〜50℃)に予熱する。
- 天板にベーキングシートを敷き、枝が重ならないように一段に広げて並べる。
- オーブンに入れ、扉を少し開けて湿気を逃がしながら乾燥させる。
約2〜4時間を目安に、途中で枝を裏返します。葉がカリカリになったら完成です。
電子レンジ乾燥
少量をすぐに乾かしたいときに便利な方法です。加熱しすぎると焦げるので、短時間ずつ様子を見ながら行います。
【材料】
- 新鮮なローズマリーの枝
- ペーパータオル
- 電子レンジ対応の皿
【手順】
- 収穫して洗い、水気を拭き取る。
- 葉を枝から外し、ペーパータオルで挟む。
- 電子レンジ対応の皿にのせ、電子レンジに入れる。
- 30秒加熱し、乾燥具合をチェックする。
- 必要に応じて10〜20秒ずつ追加で加熱する。
いずれの方法でも、葉が指で崩れるくらいカリカリになったら乾燥完了です。
乾燥後の保存方法
乾燥させたローズマリーは、正しく保存することで風味を長く保てます。密閉容器やガラス瓶に入れ、直射日光を避けて、涼しく乾燥した場所で保存しましょう。
適切に保存すれば約1年ほど楽しめますが、時間が経つにつれて風味や香りは徐々に弱くなるため、できるだけ早めに使い切るのがおすすめです。カビの原因は湿気なので、しっかり乾燥させてから保存し、湿度の低い場所で保管してください。久しぶりに使うときは、カビや変色、異臭がないか確認してから使いましょう。
味と美味しい飲み方
ローズマリーティーは、スパイシーで森林を思わせる爽やかな香りと、ほろ苦さが特徴です。少しクセがあるため最初は難しく感じる方もいるかもしれませんが、慣れるとすっきりとした後味がクセになります。前述のとおり、苦味が気になる場合は、クセの出にくい乾燥葉を使うとまろやかで飲みやすくなります。
冷たくして飲む
温かいまま飲むとホッと一息つけますが、冷蔵庫で冷やすと、暑い季節にぴったりの爽やかなドリンクになります。氷を加えると、さらにすっきりとした飲み口を楽しめます。
甘味や柑橘を加える
レモンを加えると爽やかさが増し、蜂蜜やシナモンを加えると甘みでまろやかになります。ローズマリー特有の香りが強いと感じるときは、こうしたひと工夫で飲みやすくなります。
ブレンドにおすすめのハーブ
ローズマリーは香りが個性的なので、ほかのハーブとブレンドすると飲みやすさが増し、味わいの幅も広がります。コツは、ローズマリーの割合を少なめにすること。香りが強いため、控えめに加えるくらいがちょうどよく仕上がります。
香りや飲みやすさの相性で選ぶなら、以下のような組み合わせがおすすめです。
- レモングラス・レモンバーム:柑橘系の爽やかさが加わり、ローズマリーの苦味をやわらげてくれます。
- ミント・カモミール:すっきり、またはやさしい甘い香りが加わり、まろやかな味わいに。
- 紅茶:いつもの紅茶に少し加えると、香りのアクセントとして楽しめます。
初めてブレンドするなら、「レモングラス2:ミント1:ローズマリー0.5」くらいの割合から試すと、爽やかで飲みやすく仕上がります。自分の好みに合わせて、お気に入りの組み合わせを見つけてみてくださいね。
飲むタイミングと注意点
ローズマリーは、すっきりとした香りから、朝や日中に気分を切り替えたいときの一杯として親しまれてきました。一方で、香りに刺激があるため、ゆっくり眠りたい就寝前には控えたほうがよいとされています。
また、以下にあてはまる方は、飲む量や飲み方に気をつけてください。
- 妊娠中の方:多量の摂取や、長期間にわたる常用は避けましょう。
- 高血圧の方:とくに重度の高血圧の方は摂取を控え、心配な場合は医師に相談しましょう。
- 初めて飲む方:体質に合わない場合もあるため、まずは少量から試して様子を見ると安心です。
どんなお茶も、一度にたくさん飲むより、適量を楽しむのがおすすめです。体調に合わせて無理なく取り入れてくださいね。
まとめ:ローズマリーティーの作り方
ローズマリーティー(和名:マンネンロウ)は、スパイシーで爽やかな香りが魅力の、ノンカフェインのハーブティーです。
作り方は簡単で、生葉なら2〜3枝分、乾燥葉ならティースプーン1杯に熱湯を注ぎ、蓋をして3〜5分蒸らすだけ。生葉は香り高く、乾燥葉は苦味が穏やかで飲みやすいという違いがあります。自家栽培した葉は、空気乾燥・オーブン乾燥・電子レンジ乾燥で手軽にストックでき、1年を通して楽しめます。
クセが気になるときは、レモングラスやミントなどとブレンドしたり、レモンや蜂蜜を加えたりすると飲みやすくなります。気分を切り替えたい朝や日中にぴったりのお茶ですが、就寝前や、妊娠中・高血圧の方の多量摂取は避けるなど、注意点にも気をつけて楽しんでください。
爽やかな香りのローズマリーティーで、すっきりとしたリフレッシュタイムを過ごしていただければ幸いです。