桑の葉茶は、桑の葉を乾燥させて作るハーブティーで、古くから親しまれてきたお茶です。
この記事では、購入した桑の葉茶の美味しい淹れ方のほか、収穫した桑の葉から自分で作る方法や収穫時期・乾燥方法、そして手作りする際に気をつけたい衛生面の注意点までご紹介します。
私自身、北海道・安平町で桑を育てており、実際に自家製の桑の葉茶を作ってきた経験も交えてお伝えします。桑の葉を美味しく飲むための参考にしてみてくださいね。
桑の葉茶(マルベリーティー)とは
桑の葉茶(マルベリーティー)とは、桑の葉を使ったお茶のことです。
桑はクワ科クワ属の落葉樹で、種類は大きく分けて葉を収穫する「ヤマグワ」と、果樹の収穫用である「西洋桑」があります。果樹好きの人にとっては、果実を指す「マルベリー」の呼び方の方が馴染みがあるかもしれませんね。
日本で古くから飲まれてきた伝統的なお茶であり、青汁の原材料として使われることもあります。蚕(カイコ)のエサとして知られる桑ですが、その葉は人にとっても親しまれてきた素材です。
桑の葉茶の収穫時期と葉の選び方
美味しい桑の葉茶を作るためには、いつ・どの葉を・どう収穫するかが大切です。ここでは収穫時期と葉の選び方・摘み方をまとめてご紹介します。
収穫に適した時期
桑の葉の収穫時期は、一般的に桑の葉が新芽として出始める5月頃から10月頃までとされています。
なかでも、新芽から若葉が育つ春から初夏にかけての時期は、葉がやわらかく風味も良いため、特におすすめです。葉が育ちすぎると硬くなり、苦味やえぐみが出やすくなります。
なお、北海道のような寒冷地では、本州よりも遅れて新芽が出始めます。私が桑を育てている安平町でも、収穫のタイミングは暖かい地域より後ろにずれる印象です。お住まいの地域の気候に合わせて、葉の状態を見ながら収穫時期を判断してくださいね。
葉の選び方
収穫する際には、なるべく若い葉を選ぶことがポイントです。
若い葉はやわらかく、お茶にしたときの口当たりが良くなります。葉が古くなりすぎると硬くなり苦味も出やすいため、できるだけ若い葉を収穫しましょう。
葉の摘み方
葉は一枚一枚丁寧に摘むことが大切です。
葉を勢いよく引っ張ると、茎が折れたり枝を傷めたりすることがありますので注意しましょう。指先で葉の付け根を軽く押さえるように摘むと、きれいに収穫できます。
桑の葉茶の作り方(基本の蒸す方法)
桑の葉茶の基本的な作り方は、蒸してから乾燥させる方法です。手順は以下のとおりです。
- 収獲した桑の葉をしっかり洗い、食べやすい大きさにカットする。
- 鍋やせいろに桑の葉を入れて1~2分蒸す。
- しんなりした桑の葉を、軽く揉む。
- ザルなどに重ならないように並べる。
- 2~3日天日干しして、しっかり乾燥させる。
- 手で握るとパリパリと砕ける状態まで乾いたら、細かく砕く。
- 完成した茶葉をティーバッグや茶こしなどに入れる。
- お湯を注げば桑の葉茶の完成です。
蒸した後に軽く揉む工程を加えると、お茶にしたときの色と味がより濃く出ると言われています。日本茶の製法でも取り入れられている工程なので、ひと手間かけたい方は試してみてくださいね。
私が安平町で初めて自家製の桑の葉茶を作ったときは、乾燥が甘く生乾きのまま保存してしまい、風味が落ちてしまった経験があります。乾燥は「これでもか」というくらいしっかり行うのが失敗しないコツです。
その他にも、ミキサーで粉末状にして飲んだり、蒸さないで作る方法もあります。
蒸さない桑の葉茶の作り方
蒸す工程を省いた、より手軽な作り方もあります。手順は以下のとおりです。
- 桑の葉を収穫し、十分に乾燥させる。
- 乾燥した桑の葉を細かく砕く。
- 砕いた桑の葉を70~80℃程度のお湯に浸す。
- しばらく浸した後、茶こしで濾して完成です。
蒸さない方法は手軽ですが、注意点があります。蒸す工程には葉を加熱する意味もあるため、蒸さずに作る場合は、生乾きを避けて完全に乾燥させることがより重要になります。
また、蒸さずに天日干ししたものは、蒸してから天日干ししたものに比べて風味やコクは少なめです。桑の葉茶の美味しさをしっかり引き出したい場合は、なるべく蒸す工程を取り入れることをおすすめします。
手作り桑の葉茶の衛生面の注意点
桑の葉茶は自分でも作れますが、手作りする際には衛生面に注意が必要です。
桑の葉は水分が多く、乾燥が不十分だとカビが生えたり、品質が劣化したりすることがあります。安全に楽しむために、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 収穫した葉はできるだけ早く処理し、しっかり乾燥させる
- 生乾きのまま保存しない(手で握るとパリパリ砕ける状態が目安)
- 清潔な道具・環境で作業する
- 乾燥後は密閉容器に入れ、湿気を避けて保存する
市販の桑の葉茶は、洗浄・蒸し・乾燥・殺菌といった衛生管理された工程で作られています。手作りに不安がある場合や、安定した品質で飲みたい場合は、市販品を選ぶのも一つの方法です。手軽さや安心感を重視するなら、無理に手作りにこだわる必要はありません。
桑の葉茶の淹れ方
桑の葉茶の淹れ方について、以下の2パターンに分けてご紹介します。
- 鍋ややかんで淹れる場合
- 急須で淹れる場合
どちらの方法でも、お好みの濃さになるまで調整してくださいね。また、桑の葉茶は冷やしても美味しく飲めるので、夏場にはアイス桑の葉茶もおすすめです。
鍋ややかんで淹れる場合
桑の葉茶を鍋ややかんで淹れる場合、以下の手順を参考にしてください。
水を沸騰させる:適量の水を鍋ややかんに入れ、強火で沸騰させます。桑の葉茶の分量に合わせて水の量を調整しましょう。
桑の葉を加える:沸騰した水に桑の葉を加えます。桑の葉の量は、1リットルの水に対して乾燥葉5~10g(大さじ1~2杯程度)が目安です。好みに応じて調整してください。
煮出す:桑の葉を加えた水を再び沸騰させ、弱火にして約5分間煮出します。煮出す時間はお好みで調整してください。長く煮出すと苦味が出ることがありますので、注意しましょう。
濾す:煮出した桑の葉茶を茶こしや布で濾します。濾すことで、茶葉や細かいかすを取り除くことができます。
注ぐ:濾した桑の葉茶をカップに注ぎます。お好みで蜂蜜やレモンを加えると、より風味豊かな味わいになります。
鍋ややかんで淹れる方法は手軽で簡単ですが、茶葉の苦味が出やすいので注意が必要です。煮出す時間や茶葉の量を調整することで、自分好みの味に仕上げましょう。
急須で淹れる場合
桑の葉茶を急須で淹れる場合は、以下の手順で行います。
急須を用意する:急須は陶器やガラス製のものがおすすめです。また、急須の大きさは一度に飲む量に合わせて選びましょう。
桑の葉を加える:桑の葉を急須に入れます。お茶の量は、1人分につき小さじ1杯が目安です。ただし、お好みに合わせて調整してください。
湯を注ぐ:急須にお湯を注ぎます。お湯の温度は80℃程度が適切です。基本的には2煎目(2杯目)までで味が出切るため、それ以降は新しい桑の葉で淹れるのが目安です。
蒸らす:お湯を注いだら急須の蓋を閉め、約2〜3分間蒸らします。この時間は、お好みの濃さに合わせて調整してください。
注ぐ:蒸らし時間が経ったら、急須からお茶を注ぎ出します。お好みで砂糖や蜂蜜を加えても美味しく楽しめます。
急須で淹れることによって、桑の葉茶の風味や香りをより楽しむことができます。ぜひ、試してみてください。
桑の葉茶の出がらしの活用法
桑の葉茶を作る際に出る茶殻や茶葉のかすは、捨てるのはもったいないですよね。
実は、この出がらしには以下のような活用法があります。
料理に使う
桑の葉茶の出がらしは、さまざまな料理に使うことができます。たとえば以下の料理に活用できます。
- 炊き込みご飯
- ふりかけ・佃煮
- 和え物
- 天ぷら
お茶の生産地である京都や静岡などでは茶殻を料理に使うことは珍しくなく、さまざまな料理でお茶の味と香りを楽しめます。
庭の肥料として使う
桑の葉茶の出がらしは窒素やカリウム、リンなどの栄養素を含んでいるため、庭の肥料として使うことで植物の生育を助けることが期待できます。
また、出がらしを水に浸しておくと、液肥として利用することもできます。ガーデニングや家庭菜園をされている方は、活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ:自家製桑の葉茶の作り方と注意点
この記事では、桑の葉茶の作り方と収穫時期、そして手作りの際の衛生面の注意点についてご紹介しました。
桑の葉茶は、桑の葉を乾燥させて作るハーブティーで、古くから親しまれてきたお茶です。基本の蒸す方法のほか、蒸さない手軽な方法、出がらしの活用法もご紹介しました。
手作りする際は、しっかり乾燥させて衛生面に気をつけることが、美味しく安全に楽しむためのポイントです。自然の恵みを感じられる素朴な味わいを、ぜひ桑の葉茶を自分で作って楽しんでくださいね。![]()

